防音性能は「3つの値」で決まる!

防音性能は「3つの値」で決まる!

防音性能は、3つの値で決まります。防音工事をするうえで重要なこの3つの値、D値・NC値・L値について説明しています。防音工事で失敗しないためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

遮音・吸音・防音の違いとは?

まず、基本的な言葉の定義について説明します。あいまいに使われがちな防音・遮音・吸音にはそれぞれ意味が違うため、理解したうえでないと業者との齟齬が発生する可能性もあります。(説明はしてくれるはずですが)

遮音
音を遮断して、音が外に漏れるのを防ぐこと。また外の音が室内に入ってこないようにすること。防音工事では最も重要なポイント。
吸音
音の反射を防ぎ、残響音を減らすこと。音楽室の、穴の開いた壁などがそれにあたる。吸音性が高いほどクリアでタイトな音像になるが、物足りなさもでてくる。のちに色付けしやすくするためにレコーディングスタジオで重要なポイント。
防音
遮音・吸音をあわせた、概念的な言葉。

防音性能を決める3つの値について

D値(DR値):遮音性能

D値は遮音性能の等級で、D値が高いほど遮音性能が高いことを表します。

たとえば、防音室内で弾くピアノが100dBの音量があって、防音室の外で聞こえる音が40dBの場合、D値はD-60という等級になります。Difference(差)の頭文字だと考えるとわかりやすいでしょう。

防音性能を決める3つの値について

だいたい図書館の静かさで35~40dB程度なので、周りの家に配慮するなら防音工事後にその程度になるようD値を調整するといいでしょう。

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D値とDR値の違いは、

  • D値:1992年にJISが規定した遮音等級。日本建築学会はこちらを採用。
  • Dr値:D値から2000年に改定された遮音等級。JISではこちらを使用。

であり、同一のものと考えて問題ありません。

NC値:室内騒音の数値

NC値とは「Noise Criteria」の略で、室内の騒音を数値で表したものになります。NC値は小さいほど静かな環境で、エアコンが動く音や隣接する部屋の音、近くを通る車や電車の音などによって左右されます。
具体的には、NC値が30以下だと非常に静かな環境で、とくに気にならないのは40以下、と定義されています。

室内騒音の数値

また、防音室外のNC値も重要になります。防音室外がうるさい環境(NC値が高い)なら、防音性能(D値)がそこまで高くなくても騒音に消されるため、遮音にかける費用を抑えられるからです。

あなたの家やその周囲のNC値によって、防音室に必要なD値が変わるため、この値を見誤らないように事前にしっかりと調査をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。

L値:床の衝撃音・振動

L値は床への衝撃音の大きさを表す数値で、L値が小さいほど下に音が伝わりにくい環境になります。

床の衝撃音・振動

一軒家の一階に防音室を設置する場合は、D値・NC値に比べるとそこまで重要ではありません。一方でとくに注意をしたいのは、マンション等で二階以上に設置する場合です。直下の部屋に人が住んでいる場合、事前に検査できないため失敗のない防音設計を計算できなければいけません。とくにドラムはバスドラムが下にかなり響くため、L値が重要になってきます。

3つの値のシミュレーション力が高い業者を選ぶべき

防音性能は、上記3つの値によって決まります。これは物理の法則を理解したうえで、正しく計算することでまわりから一切苦情の来ない防音質を作ることができます

せっかくの防音室も、下階に気を遣って演奏できなくなっては無駄すぎる出費になります。安さだけで選ばず、実績が豊富だったり、その防音性能の根拠をしっかりと説明できるところを選ぶようにしましょう。